前回に引き続き、今回もマルチタスクについてのお話です。
マルチタスクをする上で、スマートフォンはどのような影響を与えているのでしょうか。
スマホをサイレントモードにした実験
一般の人は10分の1回のペースでスマホに触っているということが分かっています。
スマホは常に情報を送ってきます。
Twitterを開いておけばとめどなく情報が流れてくるし、友達が多ければどんどんLINEがきます。
そのような状況がマルチタスクを生み出しています。
そこで「スマホをサイレントモードにすれば良いのでは?」「ポケットにしまっておけば良いのでは?」と考える方もいるでしょう。
結論から言うと、まったく意味がありません。
実験①【大学生500人を対象にした記憶力と集中力の調査】
- サイレントモードのスマホをポケットにしまった学生
- スマホを教室の外に置いた学生
→スマホを教室の外に置いた学生のほうが、良い結果が出た。
実験②【800人を対象にコンピュータ上で集中力を要する試験】
- サイレントモードのスマホをポケットにしまった被験者
- スマホを別室に置いてきた被験者
→スマホを別室に置いてきた被験者のほうが、良い結果が出た。
スマホの魔力
スマホは、1日に何千回というペースで情報を送ってくるため、それだけドーパミンを放出させる存在だということです。
それを無視することに対して、集中力が削がれてしまうんです。
それだけ魔力があるということです。
ドーパミンは、脳に対して、何が大事で何に集中すべきかを語りかけるものだから、スマホほど人間の注意を引きつけるものはないわけです。
だから、サイレントモードにしてポケットに入れたくらいでは抑えられない、スマホから無言の圧力が加わっているということです。
そんな中で勉強に集中はできないですよね。