前回は「スマホは情報版UberEats」というお話をしましたが、今回は、情報を次々に運んでくるスマホのこわい話をします。
SNSは人間の脳をハッキングしている!?
前回、ドーパミンが最も放出されるのは「期待」をするときとお話ししました。
Twitterは、ユーザーが欲しい情報をリアルタイムに次々に運んでくる通知を繰り返していますし、インスタは、ハートマークがついているか、期待してしまいますよね。
SNSの開発者は、人間の報酬システムを詳しく研究しています。
脳が不確かな結果を求めていることや、どのくらいの頻度が効果的なのかということも理解し、それに合わせてプログラミングをしています。
さらに、そのアプリが、極力効果的にドーパミンを放出し、最大限の依存性を実現するために、行動科学や脳科学の専門家まで雇っていることもあるそうです。
そこまでして、僕らの脳をハッキングしているわけです。
スマホやSNSの開発者は……
- Facebookのいいねの開発者であるジャスティン・ローゼンスタイン
- 子ども用のスマホに制限をかけるアプリを使用し、Facebookの利用を制限。
- Appleの創業者であるスティーブ・ジョブズ
- 自分の子どもにiPadを使っていい時間を厳しく制限。
- ビル・ゲイツ
- 子どもが14歳になるまでスマホを持たせなかった。
(日本の統計では、約80%の子が14歳までにスマホを持っている。)
つまり、そうした報酬システムをつくっている側は、スマホが人間に及ぼす影響を知っているんです。
自己防衛する力を身につける
例えば、勉強しているときにLINEの着信音が聞こえてきたらスマホを見ますよね。
もしかしたら好きな人からのメッセージかもしれません。
そのついでに、さっき投稿したインスタの写真にハートマークがついていないか、チェックしますよね。
そうすると、Twitterの通知がきて、好きなアイドルの最新グッズの情報がきます。
そして、それに目を通して、他の情報もスクロールして探します。
こんな状況で勉強ができるわけがありません。
これは、子どもたちが悪いわけではなく、人間の脳が数十万年かけて進化してきたとおりに機能して動いているだけです。
それをSNSなどの開発者はうまく利用しているということです。
こういう情報を仕入れて、自己防衛していくことが大事です。