今回は、速読についての3つの「誤解」についてお話をします。
①速読は一瞬で読むことができるという誤解
よくテレビなどで、本をパラパラめくって読んでいる速読を見たことがあると思います。
パラパラ読みを少し訓練し、そのあとバッティングセンターに連れていかれて、剛速球を打ち返すなどということを見たことがあると思います。
テレビでは視聴率をとるために「演出的な部分」も多く含まれています。
そのような方法で本が速く正確に読めるという科学的根拠はありません。
それができる人が存在するということを否定はできませんが、いたとしても超能力者か何かであり、我々一般人が身につけられる速読ではないということが分かりますよね。
②速読は速く読める分、理解度は落ちるという誤解
最も多い誤解はこれです。
キーワードだけを拾い出して内容を把握していくのは、飛ばし読みや斜め読みと一般的に言われているテクニカルな読み方です。
この読み方であれば、情報の全体像や要点を短時間でつかむのに効果的な読み方ですが、理解度が落ちてしまいます。
本来の速読は、速く読めるけれども理解力も落とさないということです。
読み方のテクニックではなく、人間が本来持つ読書能力を高めるトレーニングだと思ってください。
習得するには最低でも半年から1年の時間がかかります。
③速読は特殊能力であるという誤解
これも誤解している人が多いです。
速読は、ある意味、生まれ持ったときに与えられる特殊能力だから、それがない自分には速読は無理だと思い込んでしまっています。
これはもったいないです。
速読は特殊能力ではなく、人間に元々備わった潜在的な能力を科学的に引き出すトレーニングにより脳が一度に読める量を増やす手法です。
例えると、走ることは人間に元々備わっている力です。
走ることは遅いけれど、走り込んで何度もトレーニングすればどんどん速くなります。
それと同じで、本を読むことができる人は、皆、正しい速読方法により、速読ができるようになります。
速読とは、単に文章が速く読めるようになるだけではなく、そのトレーニングを通じて、脳の活性化が最も効果的にされる方法の一つです。
つまり、速読トレーニングを行うことで、脳の処理能力全般が活性化され、学習力や仕事力そのものも鍛えられるのです。