前回のIT用語は「サイバー犯罪」でした。
今回から、サイバー犯罪の事例を挙げながら、対策方法についてお話をしていきます。
今回は「誹謗中傷」についてのお話です。
誹謗中傷とは
誹謗中傷とは、SNS等で根拠のない悪口を言いふらして他人を傷つける行為のことです。
例えば、Twitter等のSNSの書き込み、YouTubeなどへの動画投稿、メールなどへの個人攻撃など、中高生でも手軽に誰でもできるので、社会問題になっています。
Twitterは匿名、YouTubeは顔を隠せる、メールはフリーメールがあるため、何をしても捕まらないと思っている人もいると思いますが、犯人は必ず特定できます。
誹謗中傷の犯人の特定方法
犯人を特定するためにキーワードとなるのが「IPアドレス」です。
例えばTwitterで誹謗中傷をするときには、当然インターネットに接続します。
そのときに必要なものがIPアドレスです。
例えば「201.121.184.137」というように、0から255までの4つの数字の組み合わせになっています。
分かりやすく言うと、インターネットへの参加チケットだと思ってください。
イベントやコンサートのチケットには、必ずシリアルナンバーがついていますよね。
そのイベントでは、同じシリアルナンバーはありません。
IPアドレスも同様です。
インターネット上には同じIPアドレスは存在しません。
IPアドレスはどのように手に入れるのでしょうか。
例えばdocomoと契約をする場合、docomoはIPアドレスをたくさん持っていて、空いているIPアドレスを無作為に選んで貸してくれるんです。
私たちはIPアドレスを意識していませんが、裏で自動的にやってくれています。
Twitterで誹謗中傷をした場合
Twitterでこのような誹謗中傷をしたとする
hanzai-man「○○はこの世からいなくなったほうが良い」
docomoにはこのような履歴が残る
犯罪太郎 住所:東京都…… 電話番号:090……
IPアドレスと時間がしっかり紐付けられている履歴のことをログと言います。
そのようなログがTwitterにもdocomoにも残っています。
docomoで契約をするときに住所や電話番号も伝えていますよね。
だから、それらが紐付いて、犯人が特定できるんです。
誹謗中傷のまとめ
誹謗中傷は必ず特定されます。
また、刑事事件になると前科として残ったり、損害賠償で訴えられたりします。
そして、個人情報(住所、電話番号、学校名など)が特定されてさらされる危険性があります。
それはインターネット上に永久に残ります。
そうすると、結婚相手や内定した会社に「過去に誹謗中傷をしていた人だ」と分かってしまいます。
「人の噂は七五日だけど、ネットの噂は永久に残る」
75日経つとどんな噂でもだいたい忘れられるということわざがありますが、ネットの噂は永久に残ります。
誹謗中傷は絶対に行わないでください。