今回は、岩井社長に来ていただきました。
岩井社長は「シーガル作文倶楽部」をやっているので、そこではどのようなことをやっているのかというお話です。
原稿用紙を使わない作文の授業とは?
- 岩井社長
- シーガル作文倶楽部をはじめて25年以上経ちます。
当時、学習塾で作文の授業をやっているところは、ほぼありませんでした。
簡単にお話をすると1週間1コマ、1カ月4コマです。
原稿用紙に作文を書く機会は月に1回や、2カ月に1回です。
それ以外は、原稿用紙を使いません。そういう変わった授業です。
グループディスカッションやディベートなどを繰り返していく中で、
子どもたちが「いつになったら原稿用紙をくれるの!?」と思うところまで引っ張ります。
頭の中が言いたいことで溢れる。
そこまでずっと溜め込んで、最後に全部吐き出させるんです。
言葉にしたいことをたくさん溜め込んでいく
- なかのりPG
- 例えば、どのようなことを書くんですか?
- 岩井社長
- 僕は名古屋です。
名古屋と岐阜県との間に木曽川という大きな川がありますよね。
木曽川に連れていって、何も言わずに、とりあえず1時間くらい遊ばせます。
帰ってきてから
「おい、春を感じただろ?」
「いろんな感覚で春を感じたはずだから、それを全部言っておいで」
と言うと、子どもたちは、だいたい、目で見る春を伝えてきます。 - でも、中には、音「耳で聞いた小川のせせらぎが冬と違って、こんな音がした」と言う奴がいるんです。
そうすると、他の子どもたちが「ええ……」とびっくりするんですよね。
同級生でこんな感性を持った奴がいるという驚き。
人と自分の比較は、すごく大切なんです。 - そういう重なりの中で、時には春が好きな人と嫌いな人に無理やり分かれてディベートをさせます。
子どもたちは、最初は「嫌だ!」「好きなのに、なんで嫌い!?」と言いますが
「それが面白いんだって」と言ってディベートをさせます。
当然、攻守交代もします。
だんだんとそういうことが楽しくなります。
そしたら「先生、いつになったら書かせてくれるの?」ということが積み重なっていきます。 - そのときは、2カ月目の最後の授業、8回目で作文を書かせました。
そこで完成したものを文集にして、半年に1回、おうちに送ります。
ご家族は感動しますよね。
それを重ねていくと、中学受験の頃には、他の教科が偏差値50なのに、国語だけ偏差値65とか、そういう成果が出てきます。
作文は短い期間で成長させることは難しいですが、少し時間をかければ、皆ができるようになると思います。