今回はNozomiで行っている「鉛筆禁止」のルールについて、改めて説明したいと思います。このルールは入学時に説明していると思いますが、途中から導入されたものもあり、理由を詳しくお伝えできていない場合もあるかもしれません。そこで、今回改めてこのルールの背景についてお話しします。
なぜ鉛筆を禁止しているのか?
最初は、鉛筆やシャープペンシル、消しゴムを使うことに特に制限はありませんでした。しかし、あるとき、子どもたちがノートに書いた答えを間違えたときに、消しゴムで消してから正しい答えを書き直す様子を見て、これが教育上良くないと感じるようになりました。
間違いを消してしまうと、間違いそのものが記録に残らず、「どこでどう間違えたのか」「次に同じ間違いをしないためにはどうすればいいのか」という大切な学びの機会が失われてしまいます。私は、間違いから学ぶことが非常に重要だと考えています。ですから、鉛筆や消しゴムの使用をやめ、消すことができないボールペンを使用するようにしました。
ボールペンを使うことで得られる効果
ボールペンを使うことで、子どもたちは慎重に答えを書くようになります。間違えた箇所が残るため、それを見直して「なぜ間違えたのか」「次はどうすればいいのか」を考える習慣が身につくからです。また、集中力が高まり、一度書いたことをしっかり確認する姿勢も育まれます。
もちろん、子どもたちには「なぜ鉛筆や消しゴムを使わないのか」についてしっかりと説明しています。間違えることは悪いことではなく、その間違いから学ぶことが何より大切だということを伝えています。
日本の教育の問題点とNozomiの方針
日本の教育では、正解を求める風潮が強く、間違えることが避けられがちです。しかし、私はこの風潮に疑問を感じています。授業参観で、先生が子どもの間違いを消してしまい、正しい答えを書かせる場面を見たときには、違和感を覚えました。間違いをそのままにしておくことで、子どもたちは「なぜ間違えたのか」を考える機会を得るのです。
Nozomiでは、失敗に慣れ、そこから立ち直る力を身につけることを重視しています。今の時代、正解のない問題に取り組む力が求められています。だからこそ、失敗を恐れず、むしろ失敗から学ぶ姿勢を育てたいと考えています。
この「鉛筆禁止」ルールについて、保護者の皆さんにも改めてご理解いただければと思い、この話をさせていただきました。Nozomiでは、子どもたちが失敗を恐れず、学び続ける力を育てるための教育を行っています。今後も、この方針を大切にしながら指導を続けていきたいと思いますので、どうぞご理解とご協力をお願いいたします。