ICT時代に対応した人材育成に向けて、2020年度からプログラミング教育が小学校で必修化されます。
今回は「保護者の皆様がプログラミング教育で勘違いしていること」を3つお話しします。
教科として加わらない
算数や国語という教科がありますよね。
そのような時間割の中に「プログラミング」という科目が加わるわけではありません。
「算数・国語・理科・社会の中にプログラミングの要素が入ってくる」というイメージです。
例えば…
- 算数 三角定規やコンパスで図形を描く
- ⇒プログラミングを使って正三角形や正方形を描く
- 音楽 縦笛を吹く
- ⇒プログラミングで演奏する
このように普段の授業が、パソコン・プログラミングを使った授業になるということです。
教科書がない
プログラミングの教科書やマニュアルはありません。一応、文部科学省が出している手引きというものはありますが、
事細かく書いてあるわけではありません。
つまり「教科書やマニュアルはないけれど現場で頑張ってね」ということです。
なぜこのような対応になっているかというと、学校によって環境が違うからです。
例えば、1人1台のパソコンが割り当てられている学校もあれば、それができていない学校もあります。
パソコンが1人1台ある前提のマニュアルをつくってしまうと、そうでない学校ではそのマニュアルが使えません。
そのため、はっきりとしたマニュアルがつくれないという現状です。
ただ、それは2019年12月「GIGAスクール構想」で解決へ向かいそうです。
- 義務教育を受ける生徒のために1人1台のパソコンを割り当てる
- 高速ネットワーク環境(Wi-Fiなど)を学校で整備する
という5年計画が発表されました。
それによって、1人1台のパソコンが割り当てられるようになると、マニュアルや教科書も整備されてくるのではないかと思います。
プログラムを書かない
プログラミング教育なのにプログラムを書かないなんてよく分からないですよね。
どういうことかというと、今回のプログラミング教育の狙いは「プログラミング的思考を育むこと」が目的であり、
プログラマーの育成が目的ではないということです。
だから「ITはどのようなことに活用できるか」「プログラミングは何なのか」
をしっかりと勉強していきましょうということなので、必ずしもプログラムを書くとは限りません。