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Nozomiが「人間性の育成」を理念に掲げる理由

本日は、なぜNozomiがプログラミングスクールにもかかわらず「人間性の育成」を理念に掲げているかをお話しします。
私がプログラミングに興味を持ったのは1995年、大学2年生のときです。
私の専攻ではプログラミングの授業はありませんでしたが、友人に誘われて潜りで授業に参加したところ、すっかり魅了されてしまいました。
当時、初期のWindowsが登場したばかりで、パソコンは30万円もしたので、学生の私には手が出せる代物ではありませんでした。
そのため、授業の合間を縫っては大学のコンピュータ室で夢中でプログラミングをしていたのを覚えています。
やがて、プログラマーという職業を知り、この道を生業にできれば幸せだと思うようになりました。

地元の企業にプログラマーとして採用されたものの、社会人としてのスタートは苦難の連続でした。
大学時代にだらしない生活を送っていたため、社会人としてのマナーやコミュニケーションが欠如していたためです。
結果、お客様や同僚に散々迷惑をかけ、上司には毎日のように叱られていた記憶しかありません。
特に「時間を守る」「忘れ物をしない」「はっきりと受け答えする」といった幼稚園生で習う基本的なことを大学時代に疎かにしていたため、その影響が大きかったのです。

このような基本的なスキルは、小学生の頃はほとんどの子ができていますが、学年が上がるにつれて、なぜかできなくなる子が増えます。
Nozomiでの授業でも、遅れてきたり、忘れ物をする生徒は主に中高生で、小学生は比較的少ない傾向にあります。
小学生の頃は先生や親が基本を教え、中学生になると「できて当然」とされがちで、それを指摘してくれる人が少なくなるのが現実です。
大学生になると、一人暮らしを始めることが多く、忘れ物や遅刻が許されがちになりますし、注意してくれる人も少なくなります。
そうした環境に慣れることで、社会人になってからギャップに苦しむのです。

また、仕事ができる人の特徴は、特に特別な能力があるわけではなく「当たり前のことを当たり前にできる人」であることに気づきました。
この経験と発見から「人間性の育成」というNozomiの教育理念が生まれました。
私が経験した苦労を子どもたちにはしてほしくないという思いから、子どもたちが忘れ物をしたり、遅刻をしたり、挨拶や受け答えができない場合は、必ず注意しています。
ただ注意するだけでなく、「なぜ遅刻してはいけないのか」「挨拶や受け答えがなぜ重要なのか」を私の経験をもとに説明し、子どもたちが本質的に理解できるよう努めています。
このようにして注意された子どもたちの多くは、忘れ物や遅刻をしなくなります。
彼らは「怒られるから」ではなく「自分の将来のために正しく行動する」という意識が芽生えています。

時代の変化により、大人と子どもの関わりが希薄になっていると感じます。
以前は周りの大人が子どもを想って厳しく注意していましたが、今では少しの注意でもパワハラだと受け取られることが多く、多くの大人が「注意すること自体」に対して恐れを感じています。
その結果、現代の子供たちは言われなくとも自分で気づき、自らを律していく必要があります。
これができる子供はいったいどのくらいいるのでしょう。この変化により大きな自己責任を負うようになってしまったと私は思います。
だからこそ、教育者として子どもを思いやり、適切に注意する必要があると私は思います。