2024年度より大学入学共通テストに情報という科目が追加されます。
今回は、大学入試においての情報の重要性の前に、現在の大学入試についてのお話です。
大学が設定する受験科目に対する狙いや思い
早稲田大学で最も難易度が高い看板学部と言われる政治経済学部では、2021年の受験から、外国語・国語・数学ⅠAを必須として、残りの1科目の選択という4科目受験となりました。
その結果、この学部の受験者数が前年より30%も少なくなったそうです。
私立文系の大学に行きたい人のほとんどは、数学が苦手だから数学を選択しなくても良いという私立文系を目指します。
今回、早稲田大学経済学部でこれだけ受験者数が少なくなった背景には、この理由が必ずあります。
しかし、経済は数学が得意でないといけません。
そのため、受験者数が減っても、質の良い学生をとりたいという早稲田大学の狙いが分かるかと思います。
現:大学入学共通テストの受験科目
- 私立文系の教科・科目の選択例
- 必須:国語、外国語
選択:青文字部分から1科目 - 私立理系の教科・科目の選択例
- 選択:数学・理科・外国語から1科目ずつ
- 国立文系の教科・科目の選択例
- 必須:国語、外国語、数学(数ⅠAと数ⅡB)
選択:地理歴史公民から2科目、理科から1科目 - 国立理系の教科・科目の選択例
- 必須:国語、外国語
選択:地理歴史公民から1科目、理科から2科目
各教科の重要度
- 外国語
- 国公立や私立の文系理系に関わらず必要とされています。
毎年50万人以上が受験する最も重要な科目だと言い続けられています。 - 国語、数学
- 国公立大学において文系理系に関わらず必要であり、重要だと言い続けられています。
- 社会、理科系
- 国公立や私立、また文系理系において、入試科目での必要と不必要が分かれる社会や理科が次点となっています。
情報科目の位置づけは?
現時点では未知数です。
文系理系に関係なく様々な大学で導入されれば、外国語のような最重要科目として位置づけられるかもしれませんし、公民のようにほとんどの大学が選択科目として導入するパターンとなれば、あまり重要視されないかもしれません。
私は、社会・理科系の科目よりは重要な位置づけになると予想しています。