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とうほくプロコン2022 最終エントリー作品講評②

今回は、とうほくプロコンの最終エントリーに残った7人の子どもの作品のうち「特別賞・協賛賞 英語の発音記号練習プログラム」「中学生部門 審査員特別賞 電子避け」に関する総評をお伝えします。(個人名は避けて作品名でお伝えします。)

【特別賞・協賛賞】英語の発音記号練習プログラム

まずは「英語の発音記号練習プログラム」です。
これは、英語の発音記号すべてを再生して学ぶことができるというツールです。
発音記号だけではなく、関連する単語も教えてくれるので、発音練習をする子にとってはもってこいの作品になっています。

僕が良かったと思うのは、発音にフォーカスを当ててこだわったという点です。
海外で英会話をする上で一番大事なことは発音です。
どんなに文法が正しくても、どんなにたくさんの単語を知っていても、発音が悪かったら何も通じません。
僕は、海外生活でそれを痛感して、発音をめちゃくちゃ練習しました。
そうすると、面白いようにコミュニケーションがとれるようになりました。
それを知らない方が多いので、しっかりと伝えて、さらに、プログラミングによってツールをつくったということが素晴らしいと思います。

この子のプレゼンは、すべての子どもたちの中で一番だったと思っています。
本当に素晴らしかったです。
文字の使い方、しゃべり方。
あとは「なぜ、自分が発音にこだわったか」ということをしっかりとアピールしていました。
ただ、今回は、作品として、発音を再生するところだけで終わってしまったのが残念なところでした。

次回は、例えば、口の動きを動画で撮影して再生できるとか、録音をしてAIで採点させるような機能を加えるとか、バージョンアップをしてぜひ挑んでほしいと思います。
能力がすごく高い子なので、そのようなこともクリアできると思っています。
僕も協力しますので、ぜひ次回も頑張ってほしいと思います。

【中学生部門 審査員特別賞】電子避け

次に「電子避け」です。
これは、電子を避けながら、原子核を電子の中央に移動させるというゲームです。
僕は一人一人の作品を見ていて、個人的には、中学生部門の最優秀賞をとるのではないかと思っていました。
プログラミング力がすごく高くて、発想力もずば抜けています。
さらには、元素記号を覚えられるという社会貢献性もあります。
それを評価し、中学生部門はこの子が最優秀賞かなと思っていました。

審査委員長や親方に聞いたところ「とうほくプロコンというコンセプトだから、東北の名産を紹介している東北クイズダンジョンが最優秀賞」ということでした。
(東北クイズダンジョンは次回の記事で紹介します。)
審査員特別賞は、本来なかった賞なのですが、プログラミング力が高かったということで、特別に審査員特別賞ができました。

この子は、普段、引っ込み思案、遠慮がちなところがあり、自分を表現することが苦手だったのですが、今回のプレゼンでは自分の思いをしっかりと伝えていました。
何より、この作品をつくったきっかけが「化学が苦手な友達に、テストでなんとか点をとれるようにしてあげたい」という思いでした。
友達思いなところもすごく惹かれるところです。

プログラミング力は高いものも持っているし、センスもあるので、次回はそれをより高めて、もっと良い作品をつくって、最優秀賞をとってほしいと思います。