【高校情報Ⅰ】フローチャート(変数、配列)|共通テスト完全攻略勉強法_121
【高校情報Ⅰ】フローチャート(変数、配列)|共通テスト完全攻略勉強法_121
- 前回は、アルゴリズムについて説明しました。 アルゴリズムとは、コンピュータに命令するための指示を細分化してまとめたものです。 どんなに複雑なアルゴリズムでも、小さな処理に分割すると「順次」、「選択」、「反復」のたった3つの制御構造で組み立てられるとお伝えしましたね。
さて、前回までは「コンピュータのしくみ」を学んできましたが、今回からは「プログラミング」に入ります。 さて、今回は、アルゴリズムを分かりやすく図示したフローチャートについて解説していきます。
①フローチャートとは
- アルゴリズムを視覚的に分かりやすく図示したものがフローチャートとなります。 フローチャートはアルゴリズムに含まれる手順を「箱」で表し、その「箱」と「箱」を矢印でつなぐことによって、手順の流れを視覚的に表現します。 フローチャートの"フロー"は、英語の"flow"からきており、その直訳は「流れ」です。 フローチャートが処理の「流れ」を図示するものであるということを反映しています。
- フローチャートの意味は理解しました!
- では実際に、前回のカレーの例を使ってフローチャートを作ってみましょう。続きは動画をご覧ください。
繰り返しの場合「どこまで繰り返すか?」という条件がセットになる場合がほとんどです。今回は「皮がなくなるまで」という条件となり、この台形とそれをひっくり返した図に囲まれた部分を繰り返して行います。 一方、この条件がない繰り返し処理を無限ループと呼びます。
②フローチャート演習
- ではここで、ファストフードの店員をロボットが行うことを例として、フローチャートを作ってみましょう。 フローチャートにおけるアルゴリズムの項目はこちらになります。
・最初に「いらっしゃいませ。ご注文は何ですか?」と言う
・商品はハンバーガー、ポテト、ジュースの3種類ある
・ポテトの場合、サイズがS、M、Lの3種類から選択できる
・ジュースの場合、コーラかオレンジジュースを選択できる
・注文が終わるたびに「ほかにご注文はございませんか?」と確認し、注文がなくなるまで繰り返す
・全ての注文が終わった際に「ご利用ありがとうございます」と言う - みんなも一度動画を止めて考えてみよう!
- フローチャートはこのようになるかと思いますが、ちょっと難しかったかもしれませんね。 こんな感じで動作を図式化することで、アルゴリズムが理解できたり、無駄のない処理ができるようになります。
③変数と配列
- ねぇ、注文した商品って、どこかに記録しておかないといけなくね?あとさ、注文聞くだけじゃなくて、最後に会計処理も必要だと思うんだけど。
- はい。そのとおりです。忘れていたわけじゃなく、この後ちゃんと説明しようと思っていました。 プログラミングにおいて、データを一時的に保管しておくことはよくあります。 今回は、注文されたらその商品ごとの値段を加算していく必要がありますね。 そのため、「値段」という数値データを、一時的にデータ保管箱を用意して保管しておく必要があります。 その一時的に保管しておく箱のようなものを、「変数」と言います。 今回は、その保管箱となる変数に「値段」という名前を付けておきましょう。 ちなみに、変数は名前を変えることで、複数作ることができます。
まず、ハンバーガーを注文されたら、値段に500を入れます。 次にコーラを注文されたら、値段に入っている500に200を足して700に上書きします。 さらにポテトSを注文されたら、700に300を足して1000に上書きします。こうして、注文が全て終わったら値段の変数から値を取り出して、合計金額を表示するのです。 このように、変数に入る数は変わっていくことから「変数」と呼びますので、しっかり覚えておきましょう。 この変数については、プログラミングを行う上で、超絶重要なので別な動画で詳しく説明しますね。 次に注文した商品ですが、これも最後に「注文した商品は◯◯と△△でよろしいですか?」と聞く必要があります。 - そうするとさ、さっきの変数に注文した商品を入れておく必要があるよね。
- はい。そうですね。ただ、変数にはデータは一つしか入れられません。そのため注文1、注文2、注文3といったような変数を作っておきます。 今回は、注文1に「ハンバーガー」、注文2に「コーラ」、注文3に「ポテトS」を入れておきます。
- でもさ、注文が何個くるか分からないから、その度に注文用の変数を増やしていかなきゃならないってこと?
- そうですね。そのために変数と似たものがあります。それを「配列」と言います。 変数を箱に例えましたが、配列はその箱が連結したものと考えれば分かりやすいです。
今回は注文という配列を作っておき、配列「注文」の1号室にハンバーガー、2号室にコーラ、3号室にポテトSといれておくといったことができます。 配列も変数と同じくデータを入れておくということには変わりないのですが、複数のデータを入れることができます。 例えると、変数が一戸建て、配列がマンションとイメージしていただくと理解しやすいかもしれませんね。 この配列も超絶重要なので、別動画で詳しく説明しますね。 ここでは、値を一時的に保管するものとして、変数と配列があるということをおさえておきましょう。
まとめ
- アルゴリズムを視覚的に分かりやすく図示したものを「フローチャート」と言う。
- データを一時保管しておく箱のようなものを「変数」と言う。
- データを複数保管しておく連結した箱のようなものを「配列」と言う。