食の多様性
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食の多様性
こんにちはNozomiでデザイナーをしている高橋です。
突然ですがみなさんは「キビヤック」という料理をご存じでしょうか。
まったく知らないという方が多いのではないかと思いますが、その内容を聞けば引いてしまう方も多いかもしれません。
「キビヤック」とは、アメリカ・アラスカ州のエスキモー民族、カナダのイヌイット民族、グリーンランドのカラーリット民族といった、寒冷地に暮らす人々に食べられている、伝統的な発酵保存食品の一種です。
詳細は省きますが、小型の海鳥をアザラシの中に詰め込み、地中に長期間埋めて発酵させその発酵してドロドロになった内臓を肛門から直接すすって食べるという日本人からするとかなりグロテスクな食べ物です。
しかし、キビヤックにはビタミンが豊富で極北地域においては貴重な栄養補給源でもあり、誕生日、クリスマス、婚礼などのおめでたい席に出されることも多い、ごちそうでもあるそうです。
そして作り方からも想像できるように、キビヤックのにおいは強烈で、なんとその臭気は世界第4位と言われています。(「くさや」は5位)
誕生会のテーブルに腐った海鳥の死骸..というとかなり語弊がありますが、日本人も納豆や味噌等発酵食品には馴染みがありますね。
日本を代表する冒険家の植村直己さんはグリーンランドで実際にキビヤックを食べ、好物のひとつとして挙げるほど気に入っていたそうです。
臭気に慣れれば味は濃厚な鶏肉のようだ、と感想を漏らしていたといいます。
私も子どもたちにこの話をしましたが、かなり引きつつ面白かったようで他には??と聞かれました。
そこで「じつは食べられるいきもの事典」という本を購入しました。
辞典という程ではありませんが漫画も混ざり読みやすく楽しいようです。
今朝は子どもがラクダのコブが食べれることを教えてくれました。
読み終わったころ動物園に行ってみようと思います。
子どもたちに最も身近な食文化を通して世界の人々の生活のあり方を学び、文化の多様性の素晴らしさを感じるきっかけになればいいなと思います。