子どもとアートを見よう

「読解力」Nozomiでは良くご紹介しているので、もうその重要性についてご存知の方が多いと思います。
さて、その「読解力」教育が上位の国フィンランドでは美術教育の時間割合が世界一なのはご存知でしょうか?

フィンランドの美術教育では一方的にレクチャーするような授業の時間はあまりありません。
では、何をするかというと、作品の鑑賞なのです。
授業では子どもたちがアートを見て自分なりにその作品のテーマを読み解き、
自分は何を感じたかを対話形式で進めるコミュニケーションを重視しています。

行動や心情などの目に見えない事柄を表す抽象的な語彙を、
まだ大人のように豊富に持ち合わせているわけではない子ども達は
自分の知っている少ない語彙をフル活用して、一生懸命に伝えるため、具体的な言葉で言い表したり、
行動や心情についての子どもならではの表現を言い換え、より豊富な語彙を示そうとします。
そうすることで読解力に重要な語彙力や要約力・表現力が培われているのではないでしょうか。

「アート」と言うとあまり身近ではないご家庭も多いかもしれません。
家族で美術館巡りを好む人もいますが、小さい子供を連れての静かな美術館は行きにくいと感じている人も多いと思います。

しかし、アートは美術館へ行かずともネットでも見れますし、
我が家ではダイニングテーブルに置いているモニター付きスマートスピーカーの壁紙が
色々なアートが表示される様に設定しています。
食事中に画面が切り替わると、気になった子どもから質問が来たり、説明を求められたりと
非日常なテーマで対話する良いきっかけになっています。
特に印象派の作品では光や色など、描き手個人の見た景色を重要視しているので
「書いた人はここが一番書きたかったんじゃない?」
等、書き手側の気持ちを推測するのに良い機会となっています。
子どもの数だけ作品の見方や考え方があり、対話を通して子どもの成長も感じられますので、
おうち時間にアートを親子で楽しんでみてはいかがでしょうか^^