【簡単習得】速読のコツとトレーニング|速読術のやり方【子ども・教育】②

前回に引き続き、科学的根拠のある速読解の身につけ方についてのお話です。

短期記憶力(ワーキングメモリー)の鍛え方

前回、速読解の仕組みを「樽の水を飲む」ということに例えてお話をしました。
樽の水を汲む容器が大きくなったら、次はその水を全て口に含められるようにしなければなりません。
それを鍛えるのが「短期記憶力(ワーキングメモリー)」です。
文章を塊で捉えることができたとしても、それを頭に一時インプット(短期記憶)できなれば意味がありません。

短期記憶力のトレーニングとして有効なのが、トランプの神経衰弱です。
一度めくったカードを短期記憶しながら当てるゲームは、短期記憶力を鍛える最適なトレーニングです。
間違い探しや、たくさんの同じ文字の中から違う文字を見つけるゲームも、脳の瞬発力を鍛え、文章の重要な部分を意識するトレーニングになるため、おすすめです。
そして、制限時間を決めてやることで集中力もアップします。

ここまでは単なる「速読」です。

「速読解」のトレーニング

口に含んだ水を一気に飲み干すには、思考力や読解力が必要です。
つまり、一度に多くの文章を読み込んだあとは、それをまとめて理解する工程が必要です。
この工程は、一番大変です。
このトレーニングは、とにかくたくさんの本を読むことと、語彙力を上げることです。
はっきり言って、本を読むことでしか読解力は上がりません。

そこでおすすめなのが写経です。
写経とは、新聞のコラム・天声人語などをノートに書いて理解することです。
そして、書いたあとにその文章を要約します。
要約することで、文章が理解でき、著者の言いたいことを見つける訓練ができます。

つまり、本を読んで、重要な部分とそうでない部分を分け、重要な部分を端的にまとめられるようにする要約力を身につける必要があるのです。
これを素早くできるようになることが速読解であり、高速な情報処理能力に繋がります。

また、写経においてもう一つ重要なことは、語彙力を上げることです。
文章の中で意味の分からなかった語彙があった場合に、それをノートに抜き出し、意味を調べたり、例文を考えたりすることが重要です。

Nozomiでは、一般社団法人日本速脳速読協会が監修している「TERRACE」というアプリを使用し、今回紹介したトレーニングを授業に取り入れています。

一般社団法人日本速脳速読協会 HP