SNS誹謗中傷は絶対に特定されます【裁判・逮捕】①

2020年5月23日、人気バラエティー番組「テラスハウス」の出演者である木村花さんが死亡しました。
ネットの誹謗中傷を受けての自殺と見られています。
毎日数百件もの誹謗中傷を受けていた花さんのつらさは想像を絶するものだったと思います。
花さんの死を無駄にしないよう、ITを指導する立場から「誹謗中傷を行った人がどういう人生を送るか」説明していきます。

誹謗中傷から逮捕されるケース

まず、インターネット上で誹謗中傷をした時点で「名誉毀損罪」や「侮辱罪」の対象になります。
匿名であろうがなかろうが関係ありません。

例1:
川崎希さんが妊娠を発表した際に、ブログに「転べ」「流産しろ」など
人格否定の書き込みや住所情報が無断掲載された
→複数人が「侮辱罪」で書類送検
例2:
スマイリーキクチさんが殺人事件の実行犯だという嘘の誹謗中傷を受けた
→19人の加害者が「一斉摘発」

「匿名だから大丈夫」ではない

匿名であったとしても誰がやったのか絶対に分かるようになっています。
インターネットを使うためにはIPアドレスという「インターネット上の住所」が必要です。
通常、スマートフォンを契約したときに、携帯会社は、利用者にIPアドレスを割り当てています。
そのIPアドレスを「いつ」「誰に」「何を貸したのか」という履歴はすべて携帯電話会社が保持しています。

誹謗中傷をしたコメントの履歴に残っているIPアドレスは、警察が開示請求をすると調べることができます。
そのIPアドレスをたどっていけば、匿名だろうが、当人を特定することは簡単です。
「匿名だから大丈夫」という意識は絶対に捨てましょう。

デジタルタトゥーとして一生消えない

誹謗中傷で逮捕された場合には、今度は誹謗中傷を行った人自身が誹謗中傷される対象となり、
一斉に自分自身に誹謗中傷の矢が向くようになります。
逮捕されたら、個人情報が特定され、インターネットに個人情報が永遠に残ります。
これはデジタルタトゥーと呼ばれ、一生消すことができません。
その結果、内定取り消し、婚約破棄、賃貸契約などの審査での不利益などが起こります。

ネットの世界は、若気の至りで許されることはありません。
一発レッドで人生を詰んでしまいます。
それを絶対に忘れないでください。