【情報Ⅰ#56】アナログとデジタルの違いや仕組みとは?標本化・符号化・量子化|情報1の授業動画【高校・共通テスト対策】プログラミング

  • 前回までは、情報社会の問題解決ということで、情報とはなにか?、情報化がもたらす未来と危険性などについてお話をしてきました。 今回からは、コミュニケーションと情報デザイン編に突入します。 まずは、情報のデジタル表現というカテゴリで進めていきます。ITツールを用いた情報伝達、つまりコミュニケーションを行うにあたり、どのようにな仕組みで表現をしたり、デザインしていくのかということを中心に学びます。 本日は情報のデジタル表現の大原則とも言えるデジタルについてお話していきます。

①アナログとデジタルの違い

  • 皆さんもデジタルやアナログという言葉を日常的に耳にすると思いますが、その違いを明確に理解している人は少ないのではないでしょうか? なんとなく、アナログは「古い」「機械音痴」、そしてデジタルは「新しい」「機械的」といったざっくりとしたイメージはあるかもしれません。 2021年にデジタル庁が設置されDX化(デジタルトランスフォーメーション)が進んでいるように、時代はデジタル社会に向かって進んでいます。 皆さんが勉強している情報1においても、デジタルについて学ぶことが多くなりますので、デジタルとアナログの違いや、デジタル化することによってのメリット・デメリットをしっかりと理解しておくことはとても大切です。 まず、デジタルとアナログの違いを理解するのには、針で動くアナログ時計と、数字で表示されるデジタル時計で説明するのが分かりやすいです。 つまり、アナログは「連続的なデータを目に見える量で表したもの」、デジタルとは「連続的なデータを段階的に切り取ったもの」となります。
  • なるほど!

②デジタルの仕組み

  • 次にデジタルの仕組みを説明していきます。 コンピュータの世界は0と1だけで全てを表現されていると聞いたことはありますか? この0と1の組み合わせが、デジタルにおけるとても大きなメリットと言えるのです。 ぐらみん君もDVDを借りてきてアニメやドラマを見ることがありますよね?信じられないかもしれませんが、そのアニメやドラマの映像や音声も全て0と1だけで表現されています。
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  • このように0・1の組み合わせを「ビット」と言う単位を使って表現します。 ちなみに、皆さんがスマホで撮影した画像であれば、平均して1枚あたり800万ビット、つまり800万個の0と1の組み合わせで表現されているのです。 また、1枚の絵を紙芝居のように重ねていくことで、静止画だけでなく動画も0と1だけで表現できることが分かるでしょう。 そして、それをCDやDVDに保存する場合には、凹みをつけると先程説明しました。 これはマークエッジ方式という記録方法で、「凹凸で変化のあった部分を1、それ以外を0」とする方式です。 この方式を利用することで、先程の図を画像として保存したり、パソコンで開いたりできるということです。

③デジタル化するメリット

  • 皆さんは記憶にあるかわかりませんが、2011年7月24日に、日本の全てのテレビがアナログ放送からデジタル放送に完全移行されました。 なぜ移行されたかというと、アナログよりもデジタルのほうがはるかに大きなメリットを享受できるためです。 テレビはテレビ局から送られてくる電波を、自宅にあるアンテナで受け取り、それを映像化しています。
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  • また、今はデジカメやスマホで撮る写真も、昔はフィルムのカメラで撮影していました。 このフィルムも年月が経てば空気や気温、湿度などの影響を受けて劣化していきます。劣化したフィルムではうまく現像ができなかったり、色が褪せてしまいます。ところが、スマホなどで撮影した写真は、0と1の集まりです。それをCDやDVDに保存していたとして、何年も経過した後に、その凹みが無くなったり増えたりすることはありません。 このように、デジタルで保存した場合、劣化や破損がしにくいといった特徴もあります。 そして昔は、音声はカセットテープ、動画はビデオテープ、写真はカメラフィルムといったように、保存する媒体メディアが異なっていました。 これは、アナログデータは音声、動画、写真それぞれで保存方法が異なるためです。 しかし、皆さんは音楽も動画も写真も全てスマホやパソコンに保存していると思います。これはデジタルデータの場合には、音声も、動画も、画像もすべて0と1の組み合わせで保存するので、同じメディアでの保存が可能になるということなのです。 またデジタルデータを複製する場合には、0と1の組み合わせを真似すれば良いだけなので、複製も簡単に行えます。 このようにデジタル化することによりメリットが多くなるということなのです。
  • デジタルしか勝たん!!

まとめ

  1. デジタルとは、情報を0と1の値による符号にして表す情報処理方式のこと。
  2. デジタルデータでは、画像や音声、映像など全てを、0と1だけの符号にして表現する。
  3. デジタル化することで、ノイズの影響を抑える、同一のメディアで記録ができる、複製や加工を簡単に行えるなどメリットが多い。